倒産経験社長の実体験ブログ

経営していた会社が20☓☓年に経営破綻。負債3億円以上で会社は破算で個人も自己破算、そんな倒産を体験した元社長による実話ブログです。倒産前から弁護士介入、裁判、免責許可までの手続きの実体験、流れや出来事、生活の様子などなどを綴ってます。

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借金1億弱でも倒産、破産していない知人

経営破綻の後の選択肢

会社が経営破綻した場合、倒産、破産手続きという流れが一般的ではありますが、破産しないままの人もいらっしゃいます。実際私も最初は弁護士事務所へも駆け込まず、会社を縮小しながら、借金を返済しながら続けていこうと頑張った時期もありました。

銀行はリスケで利息のみの支払いになり、その後は利息も猶予してもらう相談までしていました。取引先は取引を通じで債務を減らしていく方法を話し合っていました。

ですが、やはり、なんといっても、数億円という負債額が大きすぎました。銀行や取引先にいくら説明しても全員が理解してもらえる事はなく、もちろん理解して頂けた銀行、取引先もありましたが、現実的には厳しかったです。

金融機関だけならある程度真摯に対応頂けますが、民間企業である取引先の債務者も多かったため、ここはなかなか取り立てが厳しかったです。もう毎日連絡してくる取引先もありました。数か月、毎日です。ですが必ず対応はしていました。

逃げたら終わり、先方も仕事ですし、悪いのはこちらですので、いわゆるバックレることなく全て対応していました。最初はきついですがいずれ慣れます。そして対応しているうちに先方も話す事も無くなってきますし、更に言うと毎日コミュニケーションを取っているうちに親しくなってしまう取引先担当者もおりました。

借金1億弱でも破産しない人

もちろん、私と同じぐらい、またそれ以上の負債を抱えながら再建された方も多くいらっしゃるとは思いますので、再建できる可能性はあります。可能性があるのであれば、再建目指す事をお勧めします。ただし、ギリギリまで頑張りすぎるのは危険ですので、どこかで決断が必要であれば、破産の決断も重要です。無一文、財産も無くなってしまっては、破産手続きするのも大変になってしまいますので。

実際に私の知人でも6,000万ぐらいの借金(会社での負債)を背負って一旦は経営破綻しながらも、色々な事業を別でスタートして、何年もかかって完済し、今も会社を経営されている社長さんもおります。そう、債権者が銀行だけでしたら、再建出来る可能性も大きいと思います。まずはリスケにより返済停止、でも利息だけは納めます。立て直しが進んで来たら返済を再開、10年、15年かけて減らしていく事が出来ると思います。

逆に銀行に1億近い債務を背負いながら、破産せずに今も暮らしている元社長さんもいらっしゃいます。会社で受けた融資が焦げ付き、返済できなくなり、会社は経営破綻、連帯保証人である社長さんがその負債を背負っている状態です。

こちらもやはり債権者は銀行(複数あり)のみですので、手荒な事はないようです。が、もうすでに10年以上です。今もなお、定期的に連絡が来て、督促状も来ているそうですが、毎月10円とかだけ返済していると言ってました。

ある担当者からは「もう自己破産してもらえませんか?」と言われた事もあると話していました。ですが、弁護士へ相談する事もなく、今なお会社も個人も放置してある状態です。会社は自然消滅されてるのでしょうか?ちょっと分かりません。普通に賃貸マンションに住み、会社に勤めて暮らしています。

ただ、子供も大きくなり、そろそろ不定期で届く督促状、催促状などの書類の意味も分かってくるから、何とかしないとなーとは話していました。当然、クレジットカードは使えず、ローンで住宅を購入する事も、仮に子供が大きくなって車を買うとかで、通常は親が保証人に付きますが、保証人になってあげる事も出来ないでしょう。まー私もですが。 

 当初手続きをしていれば、すでに10年以上経過しているので、今頃はクレジットカードも持てるようになっていたのかもしれませんね。

分かりませんが、例えば何かやましいことがあった場合、破産手続きするのは少し怖いかもしれません。当然管財人からは色々な調査を受けますし、私の場合は自分個人の銀行口座の過去10年分の明細を提出もしました。銀行明細からカード明細、もう全て丸裸状態になり、かつ細かく色々な事まで質問されますので、ちょっとグレーなところ、隠しておきたい事があると、なかなか手続きに踏み切れない方もいるかもしれません。

ただ、実際には多少であれば免責を受けれるケースがほとんどのようですので、いずれにしても弁護士へ一度相談される事をお勧めします。その際、弁護士には全て本当の事を話した方が良いと思います。何か隠していると正確な回答もアドバイスも出来ず、かつ隠していて勧めていて途中で何らかのまずい事実が発覚したら、弁護士先生も想定外の事ですので、対応が後手後手に回ってしまう可能性もあります。

話がそれました。

破産せずに借金を0にした社長さん、破産せずに返済もせずに生活している元社長さん、2つのパターンを書きましたが、返済していない元社長さんの場合、自分が亡くなる時の事も心配していました。奥さん、お子さんに負債も相続されてしまうので、相続放棄?しないと、ですとか。あとは給与を差し押さえされないようにも注意していると話していました。

一般的に借金の事項は10年、金融機関の場合は5年だそうですが、請求されている限りは時効にはならないようで、また10円でも返済している場合は最後に返済してから5年(金融機関の場合)となるそうで、この辺りはやっぱり弁護士へ一度相談した方がいいですね、と何度も伝えてはきましたが、今なお相談せずに過ごされております。